リキッドルームはいい名前。
遠目で見たことしかないし、初めて見たときは名前を知らなかった。ただ「妙に四角くて黒い建物だな」と思ったのを憶えている。
恵比寿にある、リキッドルームというライブハウスのことである。
名前はサカナクションの曲「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームに」で知った(いい曲です)。
リキッドルーム(LIQUIDROOM)ってなんだよと思って検索し、あの建物と結びついた。
と同時に、何故かはわからないけど、いい名前だなあと感じた。
それから少し日をおいて、本屋に行ったとき、平積みされていた漫画から「ボールルームへようこそ」というタイトルが目に映った。
単語としてのballのニュアンスには「一つの集団、かたまり」がある。
そこから、ダンスをする人々をひとかたまりに見て、ホテルの舞踏室をボールルーム(ballroom)と呼ぶ。
でも、ボールルームと言われてすぐに「舞踏室」が思い浮かぶ人は少ないだろう(だからタイトルに用いてるんだろう)。蹴鞠でもすんの?って感じだ。
ballから踊る集団を感じないのなら、感じる単語を用意すればいい。
なんでしょうね?
「舞踏室」ではなく、「ライブハウス」で、「溶けあって一つに」なるイメージ。
暗い箱で音楽を溶媒に、溶けて混ざる観客。
LIQUIDROOM、素敵。